１１歳の誕生日～パパからの手紙～

ピクシーへ

１１歳の誕生日、おめでとう。

パパは今でも初めて、君と出会った時の事を覚えているよ。

小さい頃から、ずっとワンコと暮らす事に憧れやっと一緒に

生活出来る環境も整い、お正月休みに訪れたペットショップの

アクリルの展示台に君は、寂しそうに座っていてね。

今までは見るだけで、ペットショップの店員さんが抱っこさせて

くれると言っても断っていたけど、君の顔を見て一目惚れ。

自分はチョット恥ずかしかったので、ママに代わりに君の事を

抱っこしてもらったね。

そしたら君はママのネックレスを咥えて離さず、ぼくを連れて帰ってと言う

目をして見たね。

きっと、君とは赤い糸で結ばれていたんだね。

君と生活するようになってからは、パパ達の生活も一変したね。

休日と言えば一日中、ゴロゴロして無駄に過ごしていたけど

君との散歩おかげで、季節の移り変わりを肌で感じられるようになったよ。

初めての旅行。

まだ一緒に泊まれる所が少なくて、君は旅先のペットホテルへ。

初めての離ればなれ。

ワンコの鳴き声がすると、君が鳴いてるのかと思ってパパ達は

眠れなかったよ。

あの時から家族は一緒、絶対に離ればなれにはしないと思ったよ。

パパが病気で入院した時も、君はママと一緒にお見舞いに来てくれたね。

君の顔を見るだけで、ホントに嬉しかったよ。

パパの病気や怪我も落ち着いて、またみんなで旅行に行き始めた

矢先にパパの交通事故。

左手指が不自由になって、君を抱っこする事も出来ないと思った時は

一番辛かったよ。

でも君がいてくれたおかげで、リハビリも頑張る事が出来て

今では、抱っこも出来るし遊べるようになったよ。

君がいなければきっと、パパは引きこもりになっていたと思うよ。

いつまでも君に若くいて欲しくて、真美を迎え入れた時

君はどう対応していいのか分からず、途方に暮れていたね。

あの時は、パパも君に悪い事をしたと途方に暮れたけど

今ではお互いを理解し合い、君は真美と一緒に走ったり

お昼寝したり、メリハリのある生活で若返ったみたいだよ。

君の時間は、パパ達の何倍も早さで過ぎていく。

パパは５２歳、君は人間の年齢に換算すると６０歳。

あと何年、君と一緒に過ごすことが出来るのかは神様にしか分からない。

これからも、どこに行くのも一緒。

いっぱい楽しい事をして、お互いに悔いのない人生・犬生を過ごそうね。

最後に１１歳の誕生日、おめでとう。

うちの子になってくれて、ありがとう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　パパより

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